ラピスラズリ

『白い果実』で知った、山尾悠子
早速図書館で探して借りてみました。

眠りに関連した短編が集められている。
全体的にひんやりとした暗さに包まれているけど、
客観的に描かれているので、適当な距離を保てる。

フレドリック・ワッツの『hope』というタイトルの絵が表紙になっています。

少女が目隠しをされて、球の上で竪琴にすがるようにしている絵で、19世紀や象徴主義の画集にはよく載ってる。
画家自身はイギリス人なんだけど、内容はイギリスよりもベルギーやスイスの画家を連想させる。

タイトルでは希望という明るいものをうたっているんだけど、不穏な空気が漂ってて暗い。

私はこの絵の本来の意味を読み解けないけど、眠りというテーマや暗さにはあっている気がした。